田中研究室では、主にミリ波と呼ばれる30~300GHz帯の電波領域や、光領域の(準)光学デバイスに関する研究を行っています。電磁界シミュレーションの一つである有限差分時間領域法(FDTD法)や幾何光学的に解析する光線追跡法を利用し、電磁波や光の伝搬をパソコン上でシミュレーションすることで周期的構造を持つデバイスの設計や検討を行う研究、液晶や誘電材料を用いた試料を作製してその試料のミリ波帯における各種特性を測定する研究などを行っています。
また最近は3Dプリンタや3Dモデリングマシンを利用してミリ波デバイスを作製する研究も行っています。
研究を進めていくにつれて、電波や光波の知識だけでなく、コンピュータシミュレーションや材料・化学の知識も身に付けることができ、これらの分野に興味がある人にオススメです。
田中研究室
指導教員准教授 田中 将樹(教員居室:電気・電子・情報系棟2階)
研究場所電気・電子・情報系棟1階 電子物性実験室
キーワードミリ波,電磁界解析,液晶,レンズ
研究室の紹介
研究内容
研究室の様子
研究室は電気棟1Fの電子物性実験室で、部屋の半分をPCでデータ整理や資料を作成するスペースに、もう半分を実験試料の作製や測定を行う実験スペースとして使用しています。実験中は電波を発生する携帯電話や電子レンジの使用は禁止するなどの研究室を使用する上でのルールもあります。グループウェアを使った進捗状況の報告も随時行っています。
卒業研究、特別研究テーマ
- 卒研 3Dプリンタによるミリ波反射型レンズアンテナの試作
- 卒研 ミリ波帯マルチレベル型回折レンズの試作
- 卒研 金属メッシュ構造のミリ波反射および透過特性
- 卒研 3Dプリンタによるミリ波帯メタマテリアルの設計
- 卒研 導電性高分子膜の成膜条件の最適化
- 卒研 液晶レンズ解析のための光線追跡法による解析システムの構築
- 特研 占有率に勾配を与えた液晶・誘電体多層構造のミリ波偏向測定
指導教員から
田中 将樹TANAKA Masaki
電気・電子・情報系
電気エネルギーシステムコース
准教授・博士(工学)
授業担当科目
実験実習 電子デバイス工学 半導体工学 オプトエレクトロニクス 他
所属学会・協会
電子情報通信学会、応用物理学会
専門分野とこれまでの研究
電子デバイス応用を専門としており、液晶材料を用いた長波長領域における電気的に制御可能なデバイスの創製を目的として、主に実験的手法および電磁界解析によるミリ波帯制御デバイス応用に関する研究を行っています。
現在の研究テーマ
1. 液晶を用いたミリ波デバイスに関する研究
2. 有限差分法による電磁波伝搬解析
3. 高分子、液晶材料への微粒子添加に関する研究
「ミリ波」という言葉はあまり馴染みがありませんが、最近では自動車レーダや空港のセキュリティなどのイメージングに利用されてきています。このミリ波を利用するデバイスを開発・研究するために、シミュレーションや実験を中心に研究テーマにしています。試料作製や測定、プログラミング、無線技術、電子回路に興味のある学生は気軽に見学に来てください。