東京大学や高エネルギー加速器研究機構(KEK),東京工業大学,産業技術総合研究所などと共同研究を展開し,小型電子加速器の開発とこれを用いた放射光源の開発を進めています。特に坂本研究室では,独自の手法による電磁場解析コードを開発し,加速器・放射光源の設計およびシミュレーションを行っています。

坂本研究室
指導教員准教授 坂本 文人(居室:電気・電子・情報系棟2階)
研究場所電気・電子・情報系棟1階 電力工学実験室
キーワード加速器,放射光,自由電子レーザー,電磁場のシミュレーション
研究室の紹介

研究内容

研究室の様子
研究室では,ひとり1台コンピュータ(Mac)が与えられます。今年の夏には,並列計算機(クラスタ)を構築し,大規模なシミュレーションも研究室で気軽にできるようになりました。これは商用あるいは共同利用申請を必要とするスーパーコンピュータを利用することなく気軽に研究室内で大規模計算ができることを意味しています。
また,今年度は産業技術総合研究所と東京工業大学との共同研究で,小型大電力(4 MW)クライストロン(高周波増幅器)を実験室に導入する予定です。これは最先端の技術が結集された装置ですので,その設置から動作試験を経験できる滅多にない非常に良い機会です。
卒業研究、特別研究テーマ
- 卒研 高エネルギー電子(相対性理論領域)の周期磁場内における運動解析(シミュレーション)
- 卒研 高エネルギー電子(相対性理論領域)が放射する光(放射光)の特性に関する研究(シミュレーション)
- 卒研 高周波増幅器用高圧パルス電源の設計・製作・実験
- 特研 赤外線領域自由電子レーザーのシミュレーション
- 特研 2856MHz高周波増幅器による高周波増幅の実験的実証
指導教員から
坂本 文人SAKAMOTO Fumito
電気・電子・情報系
電気エネルギーシステムコース
准教授・博士(工学)
授業担当科目
コンピュータシミュレーション 基礎電気磁気学 電気磁気学特論 他
所属学会・協会
日本原子力学会、日本物理学会
専門分野とこれまでの研究
数値計算による電磁場解析が研究対象です。これまで、医療・産業応用を目指した電子線形加速器(リニアック)の開発を行ってきました。現在では、加速空洞や電子ビーム挙動の解析を行うための、電磁場解析ツールの開発に興味があります。
現在の研究テーマ
1. 電子ビーム特性の計測技術に関する研究
2. 電磁場解析技術に関する研究
研究対象は“加速器”の開発と,加速器を応用した“放射光源”の開発です.加速器とは,電磁場のエネルギーにより荷電粒子を高エネルギー(光の速度の99.9999….%まで!)に加速させる装置であり,加速器工学は様々な学問領域を横断し,技術を結集させた世界最先端の複合領域と言われます。特に,電磁気学,物性物理学,プラズマ物理学,相対性理論,パワーエレクトロニクス,制御工学,計算機を用いたシミュレーションなど,学生の皆さんがこれまで秋田高専で学んだ全ての知識が結集された研究対象です。
これまで得てきた知識を応用し,新たな加速器あるいは放射光源の開発に一緒にチャレンジしてみませんか?誰しも最初は初心者です.分からないことがあるのは決して恥ずかしい事ではありません.分からないことは研究室のメンバーで議論し,新たな科学技術の発展に挑戦してみたいという熱い志しをもった学生を歓迎します。