安東研究室ではパワーエレクトロニクス(パワエレ)について研究しています。パワエレとは電力を意味するパワーにエレクトロニクス技術から生まれたトランジスタなどの半導体パワーデバイスを適用し、それに制御システムの3要素を融合させた広い技術範囲のことです。この技術は身近にあるエアコンなどの家庭用電気製品だけでなく、ハイブリットカーや新幹線などあらゆる電気製品に用いられ、省エネルギー・高性能化に役立っています。
実際の研究では実機を作る研究はもちろん、シミュレータを用いての回路設計も行っており、今まで授業で学んできた知識や実験実習での経験を生かした回路設計が可能です。実機ではICやマイコン、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)などを使って電力を制御します。シミュレーションでは実際の回路とは違い、大電流を流しても回路が壊れることがないため、失敗を恐れずに自分のアイディアを試すことができます。
安東研究室
指導教員教授 安東 至(教員居室:電気・電子・情報系棟2F)
研究場所電気・電子・情報系棟3F パワーエレクトロニクス実験室
キーワードパワーエレクトロニクス、電力変換器、モータ、制御、回路、シミュレーション
研究室の紹介
研究内容
研究室の様子
研究室は電気科棟3階で、PCルームの近くにあります。研究室の中には、研究に必要なパソコンやオシロスコープのほかに、冷蔵庫や電子レンジ、コーヒーメーカーなど快適な環境が整っています。パソコンは一人一人に割り当てられており、パソコンまわりも広く、余裕をもって作業を行うことが出来ます。
研究時間も、それぞれが協力しつつ楽しく行っており、分からないときも、専攻科生や先生がやさしく教えてくれます。また、休憩時間には安東先生の面白いお話を聞くことができ、とてもよい気分転換になります。
これらの環境のおかげで、1年を通して快適で楽しい研究ライフを送ることができます。
卒業研究、特別研究テーマ
- 卒研 電子回路モデルによる三相コンバータ制御におけるGICパラメータの誤差補償法
- 卒研 GICによる電子回路モデルを用いた三相コンバータの実験による電流推定の検証
- 卒研 出力フィルタの小型化を可能にする単相電圧調整器
- 卒研 微小電流の検出を可能にするフォトカプラ電流センサ
- 特研 GICを用いた電子回路モデルによる三相電流センサレス正弦波コンバータ
指導教員から
安東 至Ando Itaru
電気・電子・情報系
電気エネルギーシステムコース
教授・博士(工学)
授業担当科目
回路網理論 基礎制御工学 制御システム工学 創造工学演習 他
所属学会・協会
電気学会、計測自動制御学会、IEEE
専門分野とこれまでの研究
半導体電力変換を専門分野とし、インバータ、コンバータ、電力用アクティブフィルタ、無停電電源装置およびモータ制御などの産業応用分野について開発を行っている。
現在の研究テーマ
1.多レグ電力変換器の高効率制御法の開発
2.アクティブフィルタ機能を有する電解コンデンサレスACチョッパ式単相UPSの開発
3.負荷共振周波数追従単相インバータの高効率制御法
安東研究室では、「パワーエレクトロニクス」という学問分野を研究しており、電圧や電流、周波数や相数などを変換する、簡単にいえば「電源」について研究しています。電車も電気自動車もエアコンも、電気を使って動作する装置それぞれの適切な電源を研究しています。『登校して、研究室から授業に出かけ、研究室に戻って下校する。遊びも研究も全力で!』そんな気持ちを持って研究に臨む気合いの入った技術者になりましょう!